生産革新活動と原価計算
下記は、xx社の生産革新活動のご紹介です。

xx社は、電気機器メーカーです。
xx年、生産性向上への取り組みとして、工場内の物流改善に着手しました。

 
図の縦軸は、改善レベルのイメージを表しています。
物流改善は、一定の成果を上げましたが、改善レベルが頭うちの状態に陥りました。

そうした中、ニーズの多様化、グローバル競争の激化が進展し、改善活動のリーダーは、更なる生産性向上(これまでとは次元の
違うレベルの改善)が必要であると考えました。
そこでスタートしたのが、生産革新活動(トヨタ生産方式を学び、自社に導入する活動)です。

 
生産革新活動は、在庫削減を旗頭にした意識・体質革新活動です。

上の図は、活動前の状態のイメージ(図の上)と活動後の状態のイメージ(図の下)を表しています。

 
生産革新活動では、ロットサイズの小口化に取り組みます。

従来は生産の都合で、まとめ生産(製品Aを1,000台、それが終わってから製品Bを1,000台というように)をしていました。
(プロダクトアウト生産と言います)
しかし、製品は、当然そのような単位(タクト)で売れることはありません。
生産のタクトと販売のタクトのギャップは、在庫としてあらわれます。

これを解消するには、プロダクトアウト生産からマーケットイン生産に意識を変えることがスタートとなります。
つまり、売れるタクトで造るということです。(それを目指して、ロットサイズを小さくするということです)

図の例は、従来のロットサイズ1,000台から、ロットサイズを500台に変えています。(500台×2で1,000台つくる)

工程の能力が、A工程が500台/時、B工程が1,000台/時、C工程が333台/時であったとすると、図のように仕掛在庫の削減、
製造リードタイムの短縮ができます。

一方で、異なる製品を製造する場合は、スケールメリット(まとめて買えば安くなる、まとめてつくれば能率がいいなど)の縮小や、
段取り替えなどの時間ロスが発生します。
これらをロスの発生と考えるか、あくまでもマーケットインを志向するなかで、改善のターゲット(チャンス)と考えるか。
生産革新は、在庫削減を旗頭にした意識・体質革新活動なのですから、当然それは、後者を選択することになります。

生産革新活動のポイントの2つ目は、PUSH型生産からPULL型生産への移行です。

従来は、生産管理部門が生産計画を作成し、それを購買、各製造工程に提示して生産していました。(これがPUSH型生産です)
しかし、現場は計画通りには進みません。
結果として、生産計画の再発行や、再発行では間に合わなかった発注分の納品やらで、現場はモノと情報であふれることになります。

一方、PULL型生産は、各工程に一定の在庫を持ち、モノが無くなったらその分を補充するイメージで生産を行います。
こうすることで、必要モノを必要なだけ生産します。
情報をつなぐツールがかんばんです。

PULL型生産は、急にアクセルをふかすことはできませんが、自動的にブレーキをかけることができます。(自律管理)
どちらを選ぶか、これも後者を選択することになります。

選択は、経営のトップにしかできません。
経営者は、生産革新活動を実行すると決めた以上、そのことを全社に徹底する必要があります。


xx

xx

xx

xx

 

上記資料につき、より詳しい説明をご要望のお客様は、お問合せフォームから申し付けください。


ページの先頭へ