原価管理システム構築の進め方 
原価管理システム構築の進め方についてご説明します。
下記は、
 ・同類品種を繰り返し生産
 ・原価計算のシステム化は、今回初めて行う
場合を想定した案です。 

先ずは、システム化の方針を関係者が共有するところから開始します。 
 
  □ステップ1で構築するしくみ
  
 
 
 計算方式  総合原価計算
  ・製造品目別に原価集計番号を設定する(工程別計算となる)
  ・投入高=出来高とする
  ・累加法とする 

 原価費目の分類と
 各費目の計算方法
 直接材料費:月次の総平均法で算出した在庫評価単価×投入数量
 外注加工費:実購入金額
 労務費  :時間単価(工程別)×人の作業時間
 設備費  :時間単価(工程別)×設備の稼働時間
 その他経費:直接材料費×経費率

 時間単価、経費率の算出  時間単価、経費率は原価計算システムの外で算出し、マスタに登録 

 データインターフェース  csv(Excel)データを手動でインポート

 
 
 
□ステップ2で構築するしくみ
 ステップ1の実行状況を確認し、課題を抽出、対応します。

 
 
 課題(対策)の例  1)原価計算基礎データ(購入実績、入出庫実績、工数等)の精度向上

 2)原価費目分類の変更並びに、計算方法の改善
   ・配賦方法の変更(〇〇部門の費用は、××基準で配賦する)
   ・設計開発費の製造原価への算入

 3)配賦率(時間単価、経費率)の自動算出
 (もしくは、費用配分計算の結果を原価計算表に連携する方式への変更)

 4)総合原価計算を実施する場合の仕掛品の扱いを改善

 5)原価費目別累加法による計算を実施

 6)製造ロット別個別原価計算を実施

 7)データ連携の自動化

 8)ユーザーに対する原価計算教育 の実施、業務運用ルールの徹底

 
 
□ステップ3で構築するしくみ
 ①標準原価の作成をシステム化。
 ②実績原価と標準原価を比較するしくみの構築。


 
   
 

ここからは、ステップ1の進め方の詳細です。
 
 
 xxxx年xx月  1)方針の検討支援
  「ステップ1で構築するしくみ」に記載した内容につき、理解を深めていただくため、
  「原価のしくみ」講座を貴社で開催します。

  「原価のしくみ」講座では、Excel版の原価計算ツールをご提供します。
    

  Excel版の原価計算ツールを使用し、構築するしくみのイメージをつかんでいただき、
  進め方(ステップ1として取り組む範囲など)を検討します。

 

 
 xxxx年xx月  2)パッケージの仮設置
  弊社がデスクトップパソコンにパッケージ(ProSee/原価計算)を設定し、お持ちします。
  本パソコンは試行用のものです。 本稼働用の環境(サーバー、パソコン、OS、データ
  ベース)は貴社でご用意いだきます。
  (試行作業を効率化するため弊社とのリモート環境の構築をお願いします)

  3)操作方法の説明及びサンプルデータによる試行準備
  ProSeeの操作方法を説明します。
  貴社の特定の製品(製品グループ)の実データをサンプルとしての試行準備を行います。
  ご準備いただくデータの種類、データ項目、形式をご説明します。
  ・マスタデータ(品目マスタ、原価集計番号マスタ、時間単価マスタ、経費率マスタ)
  ・実績データ(購入、入出庫、工数)

  4)サンプルデータによる試行1
  サンプルデータによる試行を行います。(残高データはないものとして計算します)
  課題を抽出し、対策を検討します。
  (計算エラー、異常値の原因フォローを行います)


 
 xxxx年xx月  5)アウトプットの確認
  ProSeeの各種アウトプット画面につき、表示項目、項目名称の確認を行います。
  標準画面で足りない場合の対策を検討します。
    ・ProSeeに対し、追加の開発を行う
    ・貴社にてProSeeデータベースを参照し、Excel等で作成する

  6)サンプルデータによる試行2
  試行1で発生した課題を解決するとともに、サンプルデータの範囲を拡大します。
  残高データ(在庫品台帳の品目別の残高数量、金額)の準備を行います。

  残高データ、サンプルデータを入力し、試行を行います。
  課題を抽出し、対策を検討します。  以下、試行を数回、繰り返します。


  7)本稼働準備
  本稼働用の環境(サーバー、パソコン)にProSeeを設定します。
  本稼働用のデータをデータの準備を行います。


 
 xxxx年xx月  8)残高データ入力
  前年度末の残高データを入力します。

  9)本稼働
  当月(例:4月1日~4月10日まで)の実績データを入力し、計算します。

  本番運用のフォローを行います。


      これにてステップ1を終了します。
      ステップ2の開始時期は、別途ご相談します。(連続して実施することが望ましいと考えます)

   

上記資料につき、より詳しい説明をご要望のお客様は、お問合せフォームから申し付けください。


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